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不動産投資コラム

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不動産投資を始めるなら個人事業主になるのがおすすめ!注意点や始める流れも解説

不動産投資を始めるなら個人事業主になるのがおすすめ!注意点や始める流れも解説

不動産投資という資料を見ながら電卓で計算する様子

不動産投資に興味がわいて調べてみると、「個人事業主」という言葉が必ず出てきます。あまり聞き慣れない言葉ですが、個人事業主になっておけば不動産投資で節税できるなど多くのメリットがあります。

 

そこで本記事では、不動産投資を始めようと考えている人のために、以下の内容について解説しますので是非ご覧ください。

 

  • ・不動産投資で個人事業主となる具体的なメリットとデメリット
  • ・個人事業主として不動産投資を始める流れ

 

不動産投資を始めるなら個人事業主になるのがおすすめ

子どもの教育資金や老後資金に不安を感じ、不動産投資を始める人は増えています。本業のあるサラリーマンが副業として行う場合には、収入の合計に所得税がかかります。

 

日本の所得税制度は累進課税ですので、不動産投資で年収が増えると所得税率も高くなってしまう可能性があります。そのため、不動産投資を行う際には節税対策として個人事業主になっておいた方が良いでしょう。

 

個人事業主とは?

個人事業主とは、建物や土地を運用して収入を得る不動産投資家や飲食店の経営者、設計事務所など、会社に属さずに個人で何らかの事業を営む人を指します。

 

サラリーマンなど本業がある人でも個人事業主登録がおすすめ

個人事業主は、不動産投資を副業として行っている人でもなれます。個人事業主登録は、居住地域を管轄している税務署へ「開業届」を提出し、事業の開始を報告する形で行えます。

 

サラリーマンが個人事業主登録を行い、給与以外の収入(不動産収入を含む)が年間20万円となった場合には、勤め先で年末調整を受け、さらに翌年2~3月の確定申告ではすべての収入について申告します。その際に、個人事業主登録を事前に行っておけば、税金面でさまざまなメリットを得られるのです。

 

個人事業主として不動産投資を始めるメリット

「MERIT」と書かれた積み木

それでは、不動産投資を始める際に個人事業主登録しておいた場合に得られる代表的なメリットをご紹介しましょう。

 

青色申告をすれば最大65万円の特別控除が受けられる

不動産経営による収入(不動産所得)は、簡易帳簿で済む白色申告と、複式帳簿が義務付けられている青色申告のどちらかを選んで確定申告します。青色申告を選んだ場合には、必要経費だけでなく、青色申告特別控除額を不動産所得から差し引けますので、所得税の課税対象額が少なくなって支払う所得税額を抑えられるのです。

 

所得税の課税対象額の計算方法と青色申告による節税効果の比較は、以下の通りです。

 

【課税対象所得額の計算方法(所得税)】

年間家賃収入―必要経費(管理費・ローン金利等)―青色申告特別控除=課税対象所得額

 

【青色申告による節税効果】

 

白色申告

青色申告

必要な申請

なし

開業届・青色申告承認申請書

帳簿の記帳・保存方法

簡易簿記

簡易帳簿

複式簿記

・複式簿記

・電子帳簿またはe-Tax

青色申告特別控除の適用

なし

10万円

55万円※

65万円※

参照:国税庁

 

※青色申告特別控除を受けるためには、不動産経営が事業的規模(5棟、10室など)と認められる必要あり

 

費用を経費計上できる

不動産投資の初期費用や経営費用は、確定申告時に必要経費として計上できます。青色申告の場合、家族が不動産経営の手伝いをしていれば、その給与も必要経費に入れられます。これは「青色事業専従者給与」と呼ばれるもので、青色申告を受けるメリットの1つです。ただし、「青色事業専従者給与に関する届出書」を提出しておく必要がありますので、注意しましょう。

 

経費計上できる項目・できない項目

不動産投資における出費で「経費として計上できるもの・できないもの」は、以下の通りです。

 

 

経費計上できる

経費計上できない

初期費用

登録免許税、印紙税、不動産取得税、司法書士への報酬、ローン手数料、ローン保証料、火災保険料(地震保険を含む)等

仲介手数料と精算金(建物価格にかかる部分のみ毎年の減価償却費※として計上可能)、団体信用生命保険料等

物件維持費用

青色事業専従者給与、固定資産税、都市計画税、個人事業税、管理費、広告費、ローン金利、修繕・リフォームにかかる費用、修繕積立金、火災保険料(地震保険を含む)、税理士への報酬、交通費、書籍代、セミナー参加費、通信費やパソコン購入費(不動産経営で使用した分のみ)、減価償却費※等

所得税、住民税、ローン返済元金等

※減価償却費⋯⋯不動産投資で必要となるマンション等物件やパソコンなどの資産は、経年劣化により資産価値が下がり続けるため「減価償却費」として経費計上が可能。

 

赤字の繰り越しができる

不動産経営では、物件の購入をともなう初年度に赤字が出やすくなる傾向にあります。青色申告の場合、その赤字を翌年以後3年間にわたり、不動産所得金額から差し引けます。

 

本業がある場合は融資を受けやすくなる

不動産投資では、物件購入時に金融機関でローンを組む人がほとんどです。不動産投資ローンの審査では、年齢・年収・雇用形態・借入件数・物件の担保価値などの情報からローン返済の能力を判断します。サラリーマンなど本業がある人はこのような属性が高いと判断されますので、金融機関から融資を受けやすいと言えるでしょう。

 

個人事業主として不動産投資を始めるデメリット

パソコンを見ながら考える女性

不動産投資で個人事業主登録をした場合のデメリットについても知っておきましょう。

 

本業がないと審査に通りにくくなる

通常の住宅ローンよりも厳しいと言われる不動産投資ローンの審査ですが、個人事業主として登録しても他に安定した収入がない場合には、ローン返済能力が低いと見なされます。そこで、以下のような対策を講じておけば、不動産投資ローンの審査に通過しやすくなりますので参考にしてください。

 

【不動産投資ローンの審査を通りやすくするコツ】

  • ・借入は完済しておく
  • ・他の借入を作らない
  • ・配偶者や資産を所有している親の信用情報も加える
  • ・確定申告時に不必要な節税で所得を減らしすぎない

 

事業税の支払い義務が生じる場合がある

個人が行っている不動産貸付業が事業的規模(5棟、10室など)と認定された場合、地方税の1つである個人事業税の納税義務が発生する場合があります(年間の課税対象所得が290万円以下の場合)。個人事業税の納税対象となった場合には、毎年8月に管轄の税務署より納税通知書が送付されますので、必ず確認しておきましょう。

 

扶養控除・配偶者控除を受けられなくなる

青色事業専従者として給与を受け取っている人が、個人事業主登録を行った人の配偶者や扶養親族である場合、青色申告で青色事業専従者給与を必要経費として計上できますが、所得控除では配偶者控除や扶養控除を受けられなくなります。

 

貸借対照表・損益計算書を毎年作成する必要がある

青色申告特別控除で最大の65万円の控除を受けるには、賃借対照表や損益計算書などの書類を導き出せる複式簿記を行う必要があります。さらに、これらの帳簿をコンピュータなどの媒体に電子データで保存しておかなければなりません。これらの作業は毎年行う必要がありますので、最初のうちは骨が折れるでしょう。

 

個人事業主として不動産投資を始める流れ

チェックリストと家の積み木

不動産投資を始める際の理想的な流れを簡単に説明すると、以下のようになります。

 

  1. 1.不動産投資についてブログや書籍、セミナー等で勉強、基礎知識を身に着ける
  2. 2.不動産投資会社に個別相談する
  3. 3.物件を購入する
  4. 4.物件購入日や物件引渡日より1ヶ月以内に「開業届」「青色申告承認申請書」「青色事業専従者等給与に関する届出書(必要な場合)」を管轄の税務署へ同時に提出する
    開業届は国税庁のホームページにて無料でダウンロードできます。
    記入事項では難しい箇所もありますので、以下の記入例を参考にしてください。
    ・職業:不動産貸付業または不動産賃貸業
    ・所得の種類:不動産所得
    ・開業廃業日等:物件取得日
    ・給与支払いの状況:青色事業専従者等がいる場合は記入します
  5. 5.物件の運用を開始する

 

不動産所得が増えたら法人化も検討しよう

家賃収入による不動産所得がある一定以上の額となった場合には、法人化させた方が良い場合もあります。法人化にあたっては、個人事業主よりもさまざまな面で手間や時間がかかりますが、節税効果は高くなるメリットがあるのです。

 

不動産投資家が法人化をする適切なタイミング

課税所得額に対して、個人事業主の場合には所得税、法人の場合には法人税がかかります。税率を見てみると、所得税は最大で45%もかかりますが、法人税では最大でも23.2%に留まります。つまり、所得税が23.2%超となる「課税所得額が900万円以上」になれば、不動産賃貸業を法人化させて法人税の課税対象となるようにすると良いでしょう。

 

まとめ

不動産投資で個人事業主登録をしておき、青色申告を行えば、10~65万円の青色申告特別控除を受けられます。不動産投資を始めようと考えている人は、物件の購入前に「開業届」と「青色申告承認申請書」について一度調べておくことをおすすめします。

 

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